折り返し

夏休みが半分終わってしまった。「解析力学・量子論」(東大出版会)という本が面白かった。タイトルからも想像がつくが、古典論と量子論の橋渡しにあたる内容を扱っている本で、Sakurai上巻にある正準変換の母関数のくだりが分からなかったのを助けられた。

他に目立った進捗はない。複素積分少しできるようになった。わーい。

将来の進路をそろそろ考えた方がよいのだろうか。母親にやれ製薬会社だの厚労省の役人だの好き勝手言われるのは、親心とはいえやはり気に障るものである。どうも理学部にいると周りはアカデミック志望が多いので就職を考え始めるタイミングが分からない。

そういえば有機化学やろうやろうと言いつつ、前半は量子力学と統計力学に時間を喰い尽くされてしまった。9月中にウォーレン再読し終えられるかなあ…。

分子研

8/4から4日間、愛知は岡崎の分子科学研究所で夏の体験入学という催しに参加してきた。参加者は学部1回生から修士の方まで幅広い層に渡っており、分野は化学だけでなく物理や生物の人もいたのが印象的だった。

 

今回はとある研究室にお世話になってサンドイッチ型の金属多核錯体の合成をした。グローブボックスを使ったり、31P NMRを測定・解析したりして楽しかった。3日目の終わりに研究室の懇親会に混ぜてもらったのだが、「エバポ」という宴会芸をDの方がさせられてたのが強く記憶に残っている(お察し下さい)。

 

最近は物理を勉強するのが面白いなと感じ始めていたが、研究は合成系の分野をやりたいと思った。ただ、わがままな興味で大学生活送ってるといつか罰が当たるんじゃないかという気がしてならない…。

前期の雑感

ボサボサしてるうちに前期が終わった。

 

無機の各論部分とか、量子化学の具体的な計算手法の話を引き続きゼミでやるか悩む。個人で読めば済むような話が多いので僕的には飛ばしたい。統計物理ゼミはろくに勉強できていないのに参加して申し訳なさしか感じなかった。頑張ります。

 

夏休みは運転免許を取る予定なのであまり勉強できない気がする。久保亮吾の演習はやりたい。有機化学も復習しておきたい。有機IIの試験のことはもう忘れよう。低温でLDAのような強塩基を用いてカルボニルのα水素を引き抜くと速度論支配のエノラートが生成する、はい。

 

サークルの方は6月頃からあまり行けなくなった。勉強とバイトで手一杯…というのは甘えかな。甘えです。辞めるつもりは無いのでサークルのお仕事は頑張りたい。

ゼミの進捗メモ

Szabo…3.3.1 Koopmansの定理

Shriver...§5 酸化還元

McQuarrie...§22 HelmholtzエネルギーとGibbsエネルギー

 

そういえば最近「物性化学」と題された本の少なさに気がついた。

中途半端に勉強するなら物理やりましょうってことですかね…。

近況

久しぶりの何も無い休日だったので更新

 

この前分からんと言っていたONE ELECTRON ENRGYはおそらくスレーター行列式間の一電子積分で得られたエネルギーの値のことだと思う。ザボの「新しい量子化学」に詳しく載っていた。

 

今期の授業は固体物理と量子化学がキツそう。今まで分子軌道法だと思っていたものが実は原子価結合法だったりして混乱している。

 

自主ゼミはサボ上、シュライバー上、マッカーリ下と、ねくさん主宰の統計物理の4つ。

サボは火曜休日が連続したので中々進まない。予習する際は原田量子化学を携えた方がよいかも。

シュライバーは比較的ゆるりとした雰囲気で進んでいる。この本は対称性の章以外は定量的な議論をあまりしない印象なので、無機化学の個性記述的な側面を勉強することになりそう。

マッカーリは熱力学の復習を兼ねて順調に進んでいる。物化IIIAの授業内容に追いつくのには時間が掛かりそうだが。

統計物理は、本の行間の広さと私の勉強不足が相まって訳が分からない状態になっている。

 

出来るなら精神と時の部屋に籠もって清水熱力学とサクライを読みたい。

サークルの1回生の名前を覚えるのはいつになるのやら。

Walsh図

春休み参加しているフロンティア軌道論ゼミでWalsh図が出てきた。

Walsh図とは、H2OやNH3などのAHx型分子においてH-A-H角を変化させたときの分子軌道のエネルギー相関図である。しばしばこの図を用いて水の結合角が104.5度である理由が説明される。というのも、下図における分子軌道Cが屈曲型になると著しくエネルギー的に安定になり、水分子ではDがHOMOであるためこの軌道に電子対が入るからである。

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AH2型分子のWalsh図(wikipediaより)

ただ、この図をぱっと見ただけでは水の結合角が104.5度かどうかは分からない。そこでGAMESSを使って様々な結合角をもつH2Oの分子軌道を計算してエネルギーを定量的に求めた。基底関数にはRHF/6-31G(d)を用いた。

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左は結合角104.5度、右は結合角180度の水分子の分子軌道Cのモデル

確かに結合角が小さくなるにつれて分子軌道Cのエネルギー準位が下がっている。しかし一方でBのエネルギー準位が上昇しているため、全体としてエネルギーがどう変化しているかは分かりにくい。そこで、A~Dのエネルギー準位を合計したグラフを作成した。

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すると、104度付近で極小値をとらないばかりか、角度をさらに小さくするとエネルギーが単調減少することが判明した。よって、分子軌道のエネルギー準位だけが分子構造を支配するのであれば、H2Oの結合角は0度になってしまうだろう。しかし、実際には原子核間や電子同士の反発があるためそうはならない。これを考慮したグラフを次に示す(内殻の電子のポテンシャルなども含んでいるのでスケールは異なる)。

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このように、粒子間の反発を勘定に入れれば104度付近でエネルギーが極小値をとることが分かる。このグラフの値は、GAMESSのoutファイルの"TOTAL ENERGY"から持ってきたものであるが、近くにある"ONE ELECTRON ENERGY"などが何者であるかはよく分からない。

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また進捗が生えてきたら更新します。